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弾性反発説 |
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数ある地震の原因説のなかで弾性反発説は日本の多くの学者が支持している仮説である。地球表面を取り巻く地殻は、平均約40`の厚さでプレート(岩盤)としていくつもに切り分けられ、それぞれがマントルの上で繋がっている形。弾性反発説は隣り合わせのプレートの一方が他方の下に沈み込み、その際、摩擦力で他方のプレートの縁が引きずり込まれ、やがて充満したプレート間の応力(歪力)によって跳ね返るというものだ。直下型といわれる断層説もこの弾性反発説の亜流である。
そして、こうした機械論に立つ限り、「地震は突然起こるもの」であり、予知は不可能となる。実際、公的地震機関である地震予知連絡会などは東海地震をのぞき、断トツに多い直下型地震については匙を投げている。東海地震にしても地殻の動きを図る歪計を設置、地殻の歪具合をもとに警戒警報を発するというもので、それが可能なのは大地震発生の数分前。これでは避難の時間もなく、果たして予知といえるのかどうか。
弾性反発による地震発生の模式図
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地震体積説 |
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地球は生卵みたいなもので、黄身が地球の中心部の核、白身がマントル、その上の殻が地殻あるいはプレートとなる。地球は深くなるにつれ高温になっていくが、その高温によってマントル内で対流が起こる。マントルは岩石といえる状態だから非常にゆっくりした対流である。この対流によってプレートが動く。1年に数センチの動きだが、何億年ともなると、大陸をも移動させるスケールになる。これがウエゲナーというドイツの気象学者が提唱した大陸移動説。一方、これと同時に地表に上昇してきた熱量が特定の地殻の中に運動エネルギーとして体積のように溜め込まれ、やがて解放されるというのが地震体積説である。つまり、風船を膨らますように、ある地殻に体積状に溜め込まれた運動エネルギーの総和が地震の規模となり、決まった体積ギリギリに蓄積されたとき解放されるのが地震という考え。
左は大陸移動をもたらすマントルの対流、右はエネルギーが体積状に蓄積される地震体積説の模式図
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地震が起こるとき(地震体積説による説明) |
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体積として蓄えられたエネルギーが振動エネルギーとして解放されるのが地震―という考えを裏付けるおもしろい実例と実験がある。まず、カナダBC州のプリンスルパートという都市で厳寒期に起こるプリンスルパートドロップ現象。これは一晩で軒先に出来るツララの細い首の部分を折ると、ツララ全体が砕けてしまうというもので、同種の現象は実験でも再現できる。熱してドロドロにしたガラスを水のなかに垂らすと、急速に冷えたガラスは細長いラッキョウ形に固まる。急速に冷やされるので、そのガラスには大きな歪みエネルギーが内包され、ラッキョウの尾の細いところを折ると、本体の部分もいっせいに撥ねて粉々に四方に飛び散る。もうひとつの実験は熱したフライパンに松脂を溶かして冷やし、その表面を針で突付くと音を立てて全体にひびが入る。ツララと同様に歪エネルギーが一気に解放される実験だ。この針に相当するのが地震発生のきっかけとなる。また、ひび割れは地殻に生じた断層といえる。弾性反発説では断層を地震の原因として解説しているが、断層は地震の結果で、何十年後、何百年後にそこで起こる地震はいわば古傷の再発ということになる。
プリンスルパート現象のパターン図
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地震のエネルギー源 |
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地震の原因を地球内部にも求めるのは自然だが、では、そのエネルギーはどこからもたらされるのか? 直接的にはマントル対流を起こす熱量。それはどこが生み出しているかというと、ひとつは地球が形成される際の衝突エネルギーによって蓄えられた熱であり、ふたつは地球の中心部分(コア)にある放射性元素の崩壊によるもの。さらに太陽エネルギーがある。地球の生命活動や産業活動では、普通は輻射熱が最大のエネルギー源だが、地震の場合はそればかりではない。太陽風の影響も無視できない。太陽風は周期的に地球に宇宙線を降り注ぐが、さらに太陽黒点が多くなると、太陽フレアが頻繁に起こり、大量の宇宙線を放出、有害な電磁波が送られてくる。ほとんどは地球の磁場に阻まれるものの、磁気的なエネルギー粒子は地球の両極から進入してマントル内の磁気を増強、その活動を活発化させるというもの。大地震と太陽活動との関連性を指摘する見方もある。
左から磁気エネルギー取り込み、黒点、吹き上がるコロナ、太陽からエネルギーが取り込まれる様子
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体積説による地震発生のきっかけ |
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いくら地震エネルギーが蓄積されてもエネルギー解放にはなにかのきっかけが必要だ。地震が起こる寸前は体積内にエネルギーがいっぱいいっぱいの状態。地震が起こるときは、プリンスルパート現象のように、ある一点にきっかけとなる機械的力が加わった場合である。きっかけは月の引力であり、月の最接近ないし最遠日による振り子運動とされるどだ。トリガーとしての月の影響は月の引力が一番強く現れる満月、新月など潮の変わり目。
左から月が地球に力を加える様子、太陽活動を刺激する彗星、地殻から飛び出す磁気の模式図
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